低空飛行

あるかもしれないし、ないかもしれない

一視点から見える過去

もう時効だと思うから、書き出してみることにする。 「まりあちゃん、お母さんのお友達でね、まりあちゃんにすごく会いたいって言っている人がいるんだけど、会ってくれる?」 小学校二年生のある時、妙に優しげな声音で、ちょうどその頃ヒステリーばかり起…

彼、または彼女との隔たり

研究室の同期の友人が休学するらしい。 彼(、または彼女)とは、かれこれもう5年の付き合いで、最初は英語のクラスが一緒だった。席が隣になった折に話してみると、自分とは全く違う世界に生きている人だなという印象を受けたのを強く覚えている。その日はサ…

とある面接官に拾われた話

夕方に某企業の面接を控えていたその日の午前零時半過ぎ、寝る前に持ち物を確認しようと思い立ってメールを開いた瞬間、感情を失った。 *持ち物 履歴書 成績証明書 卒業見込証明書 外国語能力証明の写し わたしは泣きながら履歴書を書いた。書くことに精一…

片思いは非現実の夢

2017年1月から放送されていた『カルテット』というドラマがある。その第8話は、物語の中心であるカルテット・ドーナッツホールのメンバー4人のうちのひとりである、世吹すずめ(満島ひかり)の「片思い」を凝縮した回である。 このドラマは「大人の恋」がテー…

嘘をつかないと大人になれない

わたしは幼少期、かなり嘘をつく子どもだった。なぜ嘘をつくのかといえば、それは怖い大人に怒られたくなかったから、ただそれだけの理由である。 怖い大人というのは、母親であったり、小学校の担任の先生であったり、以前自分が怒られたことがある、あるい…

神さま仏さま

就職活動も本格化する最中、わたしは今日とある企業の二次面接に臨んだ。面接の雰囲気は少し張り詰めていて、それまで穏やかな面接しか受けたことがなかったために、多少ではあるが狼狽えていた。そして最後の逆質問で、以前人事の方から聞いた某国でのM&Aに…